スマホでよく見られるアイテム課金については2001年頃の外国産ゲームが発祥など諸説ありますが、 このキャラバンでも2001年にすでにブラックエッグでその雛形ともいえるシステムを運用していました。 このアイテム課金の中でも何が出てくるか分からない「ガチャ課金」に関しては、 それに近いシステムを採用したのはキャラバンが一番最初だったかもしれません。 ユーザーから直接、料金は徴収しないものの広告のアフィリエイトを介することで、 メールサービスなどに会員登録してもらったユーザーにブラックエッグをプレゼントするというシステムだったので、 実質上のガチャ課金かそれに近いものであったと言えます。 今のようにアイテム課金が当たり前の時代ではなかったので、会員登録は無料にも関わらず風辺りは強く、 特典に申し込んだプレイヤーばかりが有利になる、不公平だ、という批判はよくありました。 現在のアイテム課金とまったく同じ状況です。 そのため特典の有無でランキングに差がでないように様々な便宜をはかる必要がありました。 一方でその収益力には驚くものがあり個人作品では難しいような利益があったのも事実です。 その気になれば商業ベースに乗せられるだけの十分な利益があげられることは分かっていたため、 この時点で製作体制を組織化し、コンテンツを大規模化すれば或いはキャラバンは大化けしていたかもしれません。 その後のパズドラやモンストなどのガチャ課金で驚異的な利益をあげていくことになった会社を見ると考えられることです。 ただチート対策をはじめとする各種トラブルへの対応、また多少の後ろめたさや批判もある収益方法などで、 モチベーションも上がらなかったこともあり製作ペースは落ちていくことになりました。 すでに業界の競争は激化しているため今からまたガチャ課金を本格運用したところで意味はないでしょうが、 もったいないといえばもったいない話だったのかもしれません。